June 2, 2005

バーレーン戦前は「国歌」にはまる

 さてさて、こちらを更新しない間に、サッカー日本代表は親善試合で負け続け「予選突破も危うい」「ジーコ解任」なんて話もネット上で増えてきた。とくに、熱心なサッカーファンにはそういう人、多いんじゃないかな。
 確かにキリンカップでの試合は、なんか同じパターンで立て続けにやられた感じがして私もヤバイという感じはしている。でも、なぜかそれ以上に気になってしまったのが「そういや、バーレーン国歌ってどんなんだっけ」というもの。オリンピック予選でも対戦したわけだから、何度も聞いているはずなんだけど、ちっとも記憶に残っていない。
 そこで、バーレーン国歌が入っているCDを手に入れようと、ネットのCDショップを探してみたのだが、これが全然見つからない。各国の国歌を集めたCD自体はキングやコロンビアが数多く出している。ところが、マイナーなバーレーンまで入っているものは販売されていないようなのだ。

 あきらめきれなかった私は、輸入盤を手に入れるべく、HMV渋谷店の4階へと向かった。このHMVには私もよく行くのだが、普段ほとんどクラッシックを聴かないのため、クラッシック専門の4階へ入るのは初めてだ。すると、レジのすぐ前のところに「国歌」というコーナーまでできて、20枚以上のCDが販売されている。その数は、ビートルズ並みをはいわないまでも、レッドツェッペリンより多い。ひょっとして、HMVには国歌マニアなバイヤーでもいるのだろうか。
 驚きつつも、並ぶCDの収録国歌と片っ端から見ていくと国内盤で「192か国の国歌を収録」という帯のついたCDを発見。これなら期待がもてると、8,000円という値段にもかかわらず即ゲットしてしまった。
 『世界の国歌集』というタイトルのこのCD、世界にある国のうち、楽譜が入手できなかった2か国を除いたすべてが収録している。演奏は、すべてスロバキア放送交響楽団によるもので、録音に合計13日間もかけているかなりの力作である。発売はクラッシック系ではマニアックなatenというレーベルで、HMVでは店頭のほか通信販売で入手可能だ
 ほかにもいくつかCDを買ったあと、さっそく家に帰りバーレーン国歌を聞いてみる。シンフォニーによる録音だからかもしれないが、国歌としてはずいぶんゆったりとした感じの演奏である。軍隊の行進などには向かないけれど、サッカー会場で流れるといったケースでは結構いい感じである。
 バーレーンついでに、いろいろな国の曲を聴いてみるが、さすがに40か国ぐらい聴いたところでつらくなって中断。そもそも国歌は、式典などで演奏するために作られるわけだから、多くても国際交流の式典で相互の2曲連続ぐらいだろう。家のヘットホンで40曲も連続で聴くのは本来の使い方からしても間違っているし、かなり大バカである(苦笑)。
 いまのところ聴いた感じでは、静かに厳かな曲と派手に盛り上げる曲が半々ぐらいといったところ。厳か系の代表がドイツで、派手系の代表的なものがフランスといったところか。そうしたなかでも異色なのが、ブルガリア、ルーマニア、そしてアルバニアで、この3か国はなんと短調の曲である。この辺、長年近隣の大国に支配されることが多かった歴史を感じさせる。また、純粋な短調ではないが、ロシア国歌も途中でマイナーの泣きが入るところが注目である。
 そして最後になるけれど、国歌のなかで異色中の異色といえば、私たち日本の「君が代」だ。メロディラインはおよそ「国歌」的じゃないし、エンディングは日本人以外が初めて聴いたら「えっ、これで終わりなの」とびっくりするんじゃないだろうか。事実、1998年ワールドカップフランス大会のときには、フランス人カメラクルーが君が代のせいで大失敗をしている。というのも、国歌演奏中に先発メンバーを順次撮影していく恒例のカットが、なんと7人目ぐらいの選手までで終わってしまったのだ。これは、君が代が短いからというより、演奏の終わりがよくわからなかったからじゃないのか、と私は今でも思っている。逆に言えば、君が代はそれだけ日本のユニークさを表しているともいえるわけで、保守派の一部の人が日の丸とともに君が代にこだわり続けるのもうなずけるところである。
 ちなみに、君が代制定まではいろいろな歴史があり、制定時には現行メロディ以外にも数多くのバージョンが作られたという。また、君が代では軍事行進なんてできない、っていうことなのか後に「君が代行進曲」なんて曲も作られている。こうした別バージョンについては『君が代のすべて』というCDがキングレコードから発売されている。

日本代表サポーターならバーレーン戦を前に『君が代のすべて』を聞いて気合いを入れ直す、ってのもオツではないだろうか。

投稿者 kenichi : 1:11 AM